羽田空港は、国内線であってもとても広く、レストランやおみやげを買えるショップもたくさんあります。
けれど、車椅子で空港を利用するにあたり、ちょっとした問題点があったりします。
私達がよく利用するのはJALなので、国内線の第1ターミナルに限ったことかもしれないのですが、フロアの上下、つまり階の移動に困ることがよくあります。
特に、2階から3階の南北のテラスレストランには、まともな道順で行くことができません。
2019年5月現在では、この赤色の四角で囲った両サイドの、3階に上がるためのエレベーターがないんです。
「南北のテラスレストランにはおいしそうなレストランがあるのに、車椅子では行けないの?」
こういうお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実はバックヤードを通れば、3階に上がることができます。
今回はその方法も含めまして、羽田空港国内線第1ターミナルでの車椅子の移動の仕方についてをご紹介したいと思います。
車椅子での移動
羽田空港の第1ターミナルは、同一フロアを移動するのはとても簡単です。
外のように坂もありませんし、床の掃除も行き届いていて綺麗なので、車椅子を押すのも楽です。
けれど、↑でも書きましたが、上下の移動がとても大変なんです。
特に、3階。
ターミナルの真ん中にある青色で丸印をしてある区画(スターバックスなどがあるところ)は、エレベーターで移動できます。
でも、赤色で四角く囲ったテラスレストランの南北、吉野家がある南や、オチャワンなどがある北側のレストランは、一般客が利用する区画にはエレベーターがありません。
車椅子に乗ったままここへ行くには、実はバックヤードを通るしか方法がないんです。
バックヤードというと、空港で働いている従業員の方の専用通路です。
一般の方は、緊急時にのみ利用することができる通路になっています。
この通路を利用すれば、南北のテラスレストランに行くことができます。
今回はその方法を2パターン、ご紹介します。
パターン1:警備員さんにお願いする
バックヤードを通ると言っても、もちろん自分達だけで勝手に行くことはできません。
ここへ上がりたいときは、近くを巡回されている警備員の方に、3階に上がりたい旨を伝えるのが一番の近道です。
2020年のオリンピックに備えてなのか、巡回されている警備員さんの数も多くなっていますので、2019年の現在では、結構な確率で警備員さんと会うことができます。
警備員さんに会うことができたら、
「3階に上がりたいので、お手伝いをお願いできますか」
と言いましょう。
するとIDを使ってバックヤードに案内してくださるので、車椅子を押してついていきましょう。
↑こんな扉から案内してもらえます。
ここは2階ですが、この奥にバックヤード用のエレベーターがあり、それに乗せてくれます。
パターン2:インフォメーションで聞く
定番ですが、インフォメーションで、3階の南北に上がりたいことを伝えるのも、一つの方法です。
インフォメーションに2人以上詰めていらっしゃる場合は、そのうちのお一人がバックヤードに案内してくれることもあります。
1人しかいらっしゃらない場合は、緊急連絡用の電話(?)の場所を教えてくださり、その電話から、3階へ上がりたい旨を伝えてください、と言われますので、そのようにしましょう。
電話をすると警備員さんが迎えにきてくれますので、あとは上記と同じように案内してもらえます。
※注意!
繰り返しになりますが、2019年5月現在は、南北のテラスレストランへ行くには、バックヤードを通る以外に方法がありません。
一般客向けの区画には、エレベーターがないのです。
ですから車椅子で3階に行きたい場合は、上で紹介した2パターンのように行動するのがおすすめです。
3階から2階へ戻る場合
近くに警備員さんがいらっしゃる場合は声をかけ、2階に戻りたいと伝えましょう。
すると、来たときと同じようにバックヤードへ案内され、そこのエレベーターで2階に戻ってこられます。
警備員さんが見当たらない場合は、非常用の電話が設置してありますので、それで2階に下りたいと伝えましょう。
3階のフロアは広くありませんので、迷う心配もなく、電話もすぐに見つかります。
送ってくれた警備員さんが、電話の位置も教えてくださり、帰りはそれで呼び出してくださいと丁寧に説明してくれます。ありがたいことです。
わからない場合は、レストランの従業員の方に聞くのがいいでしょう。
電話をして待っていると、警備員さんが来てくださり、やはりバックヤードから2階に下りられるように案内してくださいます。
車椅子のレンタル
空港での車椅子のレンタル方法は、
↑でもご紹介したとおりで、国内線でも同じです。
これから利用する航空会社のカウンターで、貸してほしい旨を伝えましょう。
空港内はかなり広く、どこへ行くにしてもかなりの距離を歩くことになります。
ですので羽田空港に到着したら、まずは車椅子を借りましょう。
国内線でも、障害者手帳などの提示を求められることはありません。
ただ、階段などの段差を歩いて上れるかなどは聞かれることがあるので、正直に答えましょう。
レンタルする場所は、JALであれば「スマイルサポートカウンター」です。
私達は空港に来る際、すでに自前の車椅子を利用しているので、このカウンターへ行ってチェックインをすませ、大きな荷物、それから車椅子を預けてしまいます。
同時に、代わりの車椅子もレンタルします。
航空会社からレンタルした車椅子であれば、搭乗口、もしくは飛行機の出入り口まで利用することができます。
身体が不自由な方やご年配の方、妊娠中の方や小さなお子さんを連れておられる方などは、保安検査へ行く前にする手続きはすべて、このカウンターへ行けばできてしまいますので、利用するのがおすすめです。
※ちょこっとメモ
飛行機に乗らない方は、インフォメーションでも車椅子を貸してくれるはずですので、そこへ行きましょう。
ただし、数に限りがあり、利用者が多い場合には借りられないこともあります。
まとめ
・3階の南北のテラスレストランに行きたい、また2階に戻りたい場合は、警備員さんにお願いして案内してもらう。
・警備員さんが近くにいない場合は、インフォメーションで尋ねる。
・車椅子のレンタルは、そのときに乗る航空会社からレンタルする。
・各航空会社には、身体の不自由な方などが利用できるカウンターがあるので、そこを利用する。
・そのカウンターでチェックイン、荷物を預ける、車椅子を借りるなど、保安検査に向かう前の手続きをすべてすませる。
上記のようなところでしょうか。
わからないときは、すぐにインフォメーションに聞きに行くのが手っ取り早いです。
うろうろしたり、ここからなら上がれるかなとテキトーなエレベーターに乗っても、時間の浪費になってしまいます。
私達も初めはわからずうろうろして、かなり迷いました。
空港内を探検するのも楽しいのですが、飛行機の時間などもあるでしょうから、少しでも時間の節約をしたいですよね。
この記事の方法なら、車椅子を利用していても3階に上がることができるので、おいしそうなレストランがあるなと思ったら、ぜひ試してみてください。
これまで行くことができなかったおいしいレストランに、出会えるかもしれません。
食事がおいしいと、一緒にいる方との会話も弾みますし、思い出にも残ると思います。
目的地だけではなく、移動中も旅行の楽しみの一つです。
移動中の空港でおいしいご飯を食べることができれば、最高だと思います。